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孟子〈上〉 (岩波文庫)
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| 商品カテゴリ: | 人文,思想,学習,考え方
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| セールスランク: | 56513 位
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口語訳が秀逸
口語訳が秀逸です。冗長とも思える長さになっているのですが、読んでみると非常に読み進めやすいです。おすすめです。
孟子と立命
施政者(王、あるいは経営者)には「仁」(広く温かい心)が必要であることを色々な角度から論じていて、農民に土地を分け与えよ、社会福祉が必要だ、税はほどほどにすべし(9分の1)とか、死者は丁重に弔えとかいったことが、堯、舜から孔子あるいは中華世界内での古今東西の施政者を例に挙げてならべられています。
基本的に性善説で、「為富不仁牟、為仁不富牟」(金持ちになろうとすれば仁者になれないし、仁者になろうとすれば金持ちになれない)という陽虎の言葉が出てきたりもしますが、「立命」という言葉は、ずっと我慢に我慢を続けて読んでいっても、そして上巻すべて読んでも出てこないのです。ようやく最後の「尽心篇」の冒頭で、ずばり出てきました。
「孟子曰、尽其心者、知其性也、知其性、則知天也、存其心、養其性、所以事天也、妖寿不弐、脩身以俟之、所以立命也」
(孟子がいわれた。「自分の持っている本心を十分発展させた人は、人間の本性がほんらい善であることを悟るであろう。人間の本性がほんらい善であることを悟れば、やがてそれを与えてくれた天の心が分かるのである。自分の本心を大切に保存し、その本性をそこなわないように育ててゆくことが、つまり天につかえる道になるのである。短命もよし、長寿もよし、ひたすら天命に順って、ただ一筋に自分の身を修めて静かに天命に至るのを待つのが、天命を尊重する道である。)
スタンダードではないが味がある
翻訳というよりは、本書で評価が分かれるとしたら訳注者の小林氏の独特の読み下し(翻訳ではない)でしょう。「無難でない」という指摘は確かにその通りで、朝日文庫の「中国古典選」のほうが無難だとは思います。岩波がどうしてこの書だけ金谷氏に依頼しなかったのは不思議ではありますが。 わたくしはこの本を何度か読了していますが、この読み下しは確かに普段慣れているものとは違います。しかし確かに納得させられる部分も多々あり、他の評者のかたのように切って捨てるには惜しいと思います。読み下し方というのは高校の漢文の授業では一通りしかないように教わりますが、実は江戸時代の学者の読み下しなどを見ると、ひとりひとりかなり個性があります。なのでこれもそのようなものとして読むと、必ずしも的を外していないことがわかると思います。 もちろん、これをスタンダードとして薦めるつもりは毛頭ありませんが、二冊目として読む分にはわるくないと思います。いかがでしょうか。
現代語訳がついているが
岩波文庫の『孟子』には現代語訳がついているが、あまりよい出来ではない。 『上』を買つたが、『下』を買ふのに躊躇する出来である。 本人も現代語訳には非常に苦労したと書いてゐるが、 実際、なんだかシッチャカメッチャカになつている。同じ岩波文庫の『論語』の金谷氏の訳のような無難なものではない。 『孟子』の現代語訳が欲しいのなら、他の本を探す方がよいと思ふ。
岩波書店
孟子〈下〉 (岩波文庫) 大学・中庸 論語 (岩波文庫) 詩経 (講談社学術文庫) 荀子 上 (1) (岩波文庫 青 208-1)
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