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コレステロールに薬はいらない! (角川oneテーマ21)
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| 商品カテゴリ: | 医学,薬学,医療,看護,介護
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| セールスランク: | 66629 位
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主張には十分説得力があります
本書の著者の主張が正しいかどうかは、後世の人が判断することでしょう。
しかしながら、彼の主張に肯けるのは、
(1)「現代医療が専門化しすぎて、人間の体全体のことに思いを巡らす医師が少ないこと」
(2)「現代医療は薬品メーカーの影響を大きく受けていること」の二点です。
これらのことは、著者に言われるまでもなく、一般庶民が常日頃から感じていることです。加えて、医療従事者の権威主義的な傾向にも何か胡散臭いものを感じています。
ですから、「コレステロール抑制剤で心筋梗塞は減ってもガンが増えるリスクが高いだろう」「スタチン剤の発売に合わせるように、コレステロールの基準値が厳しくなった」という著者の主張が、読者に受け入れられやすいのです。
論旨の展開にやや強引なところはありますが、書いている人の確信が迫力となって読者にも伝わってきます。
「コレステロール=悪者」に一石を投じる
代謝と言う極めて複雑にしてかつ精妙な人間の体の働きに対して、コレステロール値のような単一の生化学測定値のみに着目して「上げ」「下げ」を議論している現代医療界およびマスコミ報道に警笛を鳴らす一書。現在の医療では、動脈硬化度や狭窄度を直接かつ簡便に測定する方法がないので、その代替方法として間接的指標であるコレステロール値が使われており、コレステロールの本来の役割は無視され、その値だけが一人歩きしている感が拭えません。「コレステロール=悪者」と言う製薬会社の思惑が見え隠れする主張にマスコミまでが口を合わせて喧伝している現状に一石を投じる本書の価値は低くないものがあります。
私に取って個人的に最も役に立ったのは、人体内におけるコレステロールの役割と、コレステロール降下剤がいかにコレステロールを下げるのかを説明した第三章「コレステロール低下剤の恐るべき害」です。コレステロールが生体に必須物質であり、コレステロールの生体内ので役割をしっかりと認識した上で、むやみやたらとコレステロール値を下げることがいかに危険であるかを説いています。この第三章は本当に勉強になりました。
逆に、第一章「コレステロールは高めが長生きの証拠」では、著者の主張したい「コレステロール値は高めが長生き」と言う結論に持って行くために意図的に研究調査データを取捨選択、また加工している点が気になります。せっかく患者の健康を第一に考えているはずの著者に対する信頼がこの章によって台無しになっています。もったいない限りです。この章は鵜呑みにせずに懐疑的に読んだ方が良いでしょう。
このように残念な点はあるものの、往々にして「病を見て人を見ず」という落とし穴に落ち込んでいるきらいのある現代医療に対して、本来医療というものは総体としての人間の健康に注意すべきであると言うのが本書の根底に流れている信念であり、私もそれには諸手を挙げて賛成します。
最後に、最近BusinessWeekに発表された「コレステロール低下薬で大論争」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20080125/145406/?P=1
を併せて読まれることをお勧めします。
飲んでる人は一読必要。
がんで死ぬ人が増えていないか。
コレステロール低下剤の問題は、悠長なことを言っている場合ではないのではないか。
必要でもない人がこの薬を飲むことの害毒をこの本は説いている。
飲む前に一読すべき本。
知ってから飲んでも決して遅くない。
飲んでる人も、読むべきだ。
コレステロール低下剤の恐ろしさを認識させてくれる本
前半は、統計により、コレステロールは低め(動脈硬化学会の基準では220以下)よりも高めの人の方が長生きであること、コレステロールの低下は心筋梗塞の予防にはつながっても癌など他の病気はむしろ発生しやすくなることが示される。それとともに、日本人は西洋人と比べて心筋梗塞の発生率=危険が低いにもかかわらず、日本の動脈硬化学会が示すコレステロール基準が他国よりも低くなっていること、動脈硬化学会の基準設定自体がコレステロール低下剤の発売という売薬事情に関連している可能性があることが指摘される。
しかし、本書の前半(第1・2章)はまとまりが悪くて情報が薄いのに対し、本当に読み応えがあるのは第3章「コレステロール低下剤の恐るべき害」だろう。細胞膜、ホルモン、胆汁酸等の材料であるコレステロールが新陳代謝に貢献する生命維持に必要不可欠な物質であり、低コレステロールは低免疫を意味すること、従って癌に対する抵抗力も弱くなることを教えてくれる。
私自身はさほど医学の知識もない人間だが、動脈硬化学会が全身の健康ではなく心筋梗塞だけに着目してコレステロール基準を設定しているのだとすれば、愚かなことだと思う。それは、大森荘蔵の言う密画化(ここでは関心事項の心筋梗塞への絞り込み)と二元論(ここでは悪玉善玉コレステロール論)による人体の死物化に他ならず、しかもその死物化は単なる概念に留まらず、現実に「死」に至らせていることとなる。関係者の誠意を期待したい。
患者を惑わす異常な著作:またか。
このような著作に批判的なレビューを書くたびにいろいろ言われるので断らせていただくが、私は日本循環器学会所属の現役臨床医である。この本でもコレステロールを220程度に低下させることによって命が縮まるとし、その実態を実に珍妙な計算で推定してみせる。全く異なる統計の生存率のピークが移動していたからといって、その理由を全くコレステロール低下に(全くその根拠を示さず)帰して、単純計算でこれだけの人間が死んでいるのだ、という論法。薬害が起こることについても、何々という薬は何々という物質に構造がそっくりだからわかっていたこと、というが、諸外国のデータも都合のよいものだけを集めてl虚血性心疾患との関係については知らんふりを決め込みAHAガイドラインの依拠する幾多の大規模試験についてはスルーである。歪んだ情報で患者を惑わすのはやめてほしい。
角川書店
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